阿蘇山で見つかった酵素で燃料電池の発電量が数百倍に!


 九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所のチームが、世界で初めてヒドロゲナーゼ電極の開発に成功したそうです。しばらく前のニュースですが、書こうと思いつつすっかり忘れて出遅れてしまいました。(;^ω^)


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 上のイラストは、九州大学のプレスリリースにある、ヒドロゲナーゼS-77発見のイメージだそうです。意味がわかりません。

 最初、サイエンスポータルに掲載されていた記事からこのニュースを知りました。

今回、研究グループは阿蘇山の苛酷な熱水噴出域周辺の環境からヒドロゲナーゼS-77を見つけた。この酵素は酸素に安定だった。燃料電池の電極に使ったところ、白金をはるかに超える能力を発揮した。水素を酸化する活性は質量当たりで637倍、電流密度と電圧密度で各1.8倍の能力を持っていた。
2014年6月11日ニュース「阿蘇で発見の酵素が燃料電池に革命か」 | SciencePortal

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 引用文の中に「水素を参加する活性は質量あたりで637倍」とありますが、上のグラフで見ると iRフリー過電圧が 50mV のところで比較しています。グラフをぱっと見るだけでは白金のグラフは単なる垂直線に見えるので、100mVのところで比較すると1300倍くらいになってそうです。

 でも実際は違うのでしょう。このグラフだけだとわからないのですが、白金のグラフは単なる垂直線ではなくて、垂直よりもわずかに傾いていて、iRフリー過電圧がどの値でも、637倍になっていると考えたほうが合っているのかもしれません。

 九州大学のプレスリリースには以下の説明がありました。

iR フリー過電圧が50 mV のときの質量活性は、ヒドロゲナーゼS–77 が547 A mg–1、白金が0.859 A mg–1

 白金は原子量が195もあり、金属の中でも最も重たい部類ですし、ヒドロゲナーゼはタンパク質の一種ですから、質量あたりで比較するのは適当ではないように思います。

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 こちらのグラフはまだわかりやすいです。横軸の単位が A/cm-2 すなわち A/cm2となっていますので、素子面積1平方cmあたりの電流と電力の最大値が1.8倍になっています。

 燃料電池の構造上、素子面積での比較は性能に直結しますので、こちらのグラフが現実的な性能の差を表していると考えても間違いではないでしょう。

 記事に出ているデータが少ないので詳しいことはわかりませんが、素子を白金からS-77ヒドロゲナーゼに変えるだけで、2倍近い電力が得られるということですね。

 もっと詳しい資料はないのか探してみたら、九州大学のプレスリリースにありました。

プレスリリース
九州大学__Kyushu University__

 ここの「2014.05.23リリース」に、「燃料電池の白金電極を超える水素酵素「S-77」電極の開発に成功 (白金の637倍の活性)」というリンクがあり、PDFファイルがダウンロードできるようになっています。

 こちらからもリンクしておきます。

プレスリリース(PDF)

 でも、記事よりは多少は情報が多いですが、それでも謎が多いのはかわらないですね。。。

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